社長ブログ

争うは本意ならねど

2012.9.13

平成24年9月13日(木曜日)

当社の活動状況→本日の工事進捗状況

今日は読書ネタです。

『争うは本意ならねど/木村元彦 著』

昨日の夜、23時半頃から読み始めたんですが、
とりあえず、さわりだけ読むつもりだったんです。
でも、読み進めるうちにぐいぐい引きこまれて、
結局、夜中の2時半頃までかけて、一気に読みきってしまいました。
おかげで睡眠3時間の今日は、日中かなりキツかったです。(汗)
いい歳なんだから、あまり無茶をしちゃいけませんね。(苦笑)

この本、
サッカーが好きな人だけじゃなく、
スポーツが好きという人に、おすすめの1冊です。
スポーツ系ノンフィクションの最高傑作です。

実は、サッカー馬鹿のウチの長男が、
生まれて初めて買ったサッカー選手のレプリカTシャツが我那覇選手です。
当時は、川崎フロンターレがJ1からJ2に上がったばかりで、
我那覇選手も、まだブレークする前の一般的には無名の存在でしたが、
彼のひたむきなプレースタイルが大好きだったんです。
あのドーピング冤罪事件さえなければ・・・と、今でも思ってしまいます。

でも、我那覇が好きだからと、
この本をおすすめしているワケじゃありません。
我那覇のファンだから引きこまれたワケじゃないんです。
また、僕が10年来の川崎フロンターレサポーターで、
さらに、ウチの会社がサポートカンパニーだからでもありません。
むしろ川崎フロンターレのことはかなり否定的に書かれている本です。

この本は、
純粋に、サッカー、そしてスポーツを愛する男たちが、
そのサッカーとスポーツを守るために、
信じられないほどの自己犠牲を払いながら戦った真実の物語なんです。

正直に言えば、
読みすすめるほどに、
川崎フロンターレのサポーターを辞めてしまいたくなるぐらい、
フロンターレのことは、あまり良く書かれていません。
それでも僕は、この本を読んで、
あの事件の真実を知って良かったと心から思っています。

たんにスポーツに限った話でもなく、
権力を持ってしまった人間が、いかに暴走しやすいものなのか、
組織というものが、いかに組織の防衛に走りやすいものなのか、
カリスマと呼ばれる優秀なリーダーでも、長く権力の座に長く居続けると、
いつか傲慢になり、老害になってしまうものなのか・・・
いろんな事を考えさせられるノンフィクションです。

人間の持つ愚かさ、狡さ、汚さ、冷たさなど、人間の嫌な部分が、
これでもか、と言うぐらい徹底的にあぶりだされていますが、
そんな愚かな人間達に対して、自分を犠牲にして戦い抜き、
結果として、人間の優しさ、正しさ、強さ、温かさを教えてくれるのもまた人間です。

著者は、
あの『オシムの言葉』を書いた人なんですけど、
おそらく彼の著作の中でも最高傑作だと思います。(個人的な感想です)
著者自身も、この本を書くにあたっては、
スポーツライター生命を懸ける覚悟で書き上げた本です。
なんせ日本サッカー界のドンの老害を暴いていますから。
今後はサッカーライターとして仕事をしづらくなるのは間違いありません。

いずれにしても、
僕がこれまで読んだノンフィクションの中では最高の部類ですね。
川崎フロンターレサポーターとしては、クラブの恥をさらすような部分もあり、
それを薦めるのはどうかという思いもあるのですが、
それでも、多くの人に読んで欲しいと心から思う1冊です。

でも、
もしかしたら、
今シーズン、川崎フロンターレの観客動員数が減っているのは、
この本の影響もあるのかもしれませんね。
フロンターレというクラブと、その経営陣を信頼していただけに、
この本に書かれている真実は、なかなか受け入れがたいものがあります。
来シーズンもサポートカンパニーを続けるかどうか・・・・・・・・
正直、ちょっと迷っている自分もいます。

5年前、
川崎フロンターレ『スポンサーの集い』のパーティ会場で、
ウチの長男が我那覇選手と一緒に写真を撮ってもらいました。
その写真の中の我那覇選手の笑顔は最高でした。
けっして営業的な笑顔じゃなく、心からの笑顔なのが伝わってきました。
当時は、既に日本代表に選ばれて、既にブレークしていた頃でしたが、
けっして偉ぶることなく、誰に対しても優しく対応してくれていました。
9番のサイン入りユニフォームは我が家の家宝です。
この本と一緒に飾っておきたいと思います。
くどいですけど、
スポーツ好きなら絶対に読んで欲しい1冊です。
心から、本気で、全力でおすすめします。(スポーツ好きに限定しますけど)

『争うは本意ならねど/木村元彦 著』

コチラは唐鎌の著書です→『自分を磨く「嫌われ仕事」の法則/経済界

是非読んでみてください。
まあ、これはこれでオススメです。(笑)

 

 

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